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快適に眠るための道具、それが寝具です。
そのアイテムは、掛けふとん、敷きふとん、まくら、毛布やカバーリングなどさまざまあります。
デリケートな身体をやさしく眠りへと誘い、心地よい眠りをつくりだすために、寝具それぞれの役割を知っていただき、ベストな寝具を選んでいただきたいと思っております。
すべての寝具に共通する大切な役割は、睡眠中の身体の生理的な変化にやさしく対応し、より良い眠りを導き出すことです。なかでも、体温が下がる、汗をかくなどの変化に対して、温度を保つ「保温性」、適切な湿度を保つ「吸透湿性」、吸った湿気を空気中に発散させる「放湿性」の優れたものであることが、良い寝具選びの前提条件です。
身体から出る熱を逃がさずに体温を保ち、寝返りをうっても、身体をやさしく包み込みことが掛け布団の役割です。身体を圧迫せず、軽さを生む「かさ高性」、身体にやさしくなじんで包み込む「フィット性」に優れていることも、掛けふとんに求められる大切な性能です。
詰めものには、綿、合成繊維、真綿、羽毛(ダウン)などの素材が使われます。羽毛と真綿は、空気をたっぷり含むので、外の熱が伝わりにくく、放湿性に優れる動物性繊維であることなどから、理想的な詰めもの素材とされます。これらの詰めものと、がわ生地、縫製、キルティングなどによって掛けふとんの品質が決まります。
まっすぐ立った時、ヒトの背骨はなだらかなS字型を描いています。睡眠中の寝姿勢も、立った状態に近い型が、自然で無理のない寝姿勢といわれており、また、体型に合った硬さの敷きふとんを選ぶことが重要となっています。
硬いだけの敷きふとんでは、腰部など身体の一部を圧迫することが多いため、寝心地の良いものではなく、眠りが浅くなる場合もあります。そこで、「体圧分散」も重要になります。従って敷きふとんには身体のあたる表面は適度に柔らかく、かつ、寝姿勢の保持が求められます。
ゆるやかなS字型を描いている頸椎(首すじ)の隙間を埋めることのできるまくらが、自然な寝姿勢を支える良いまくらです。熱がこもらず、通気性の良いもの、型くずれしにくい素材を選ぶことも重要です。
「低反発ウレタン」「フェザー」「ポリエステルわた」「パイプ」「そば殻」など、詰めもの素材はさまざまあります。機能性はもちろん、触感の好みもまくら選びの基準になります。